(今日はちょっと日記風です)
仕事をしていて上司に呼ばれた。
「ちょっと、いいですか?」
空いた会議室に二人、ちょっと仕事の要件を話し合った後、
上司は、「ちょっと自分のこと話していいかな?」と話を切り出した。
今年いっぱいで仕事をやめるらしい。
転職して、前々からやりたかったことをやるらしい。
「そういう事もあるかな」というのが、自分の第一の感想。
自分にとって上司は優秀な人であり、
それが変わってしまうのはちょっと残念な気もするけれど…。
ただ、次の言葉を聞いて電撃が走った。
「仮想通貨でだいぶ稼いだんだ」
億り人ではないけれど、相当稼いだらしい。
「いたのか…」というのが第二の感想。
SNSやメディアではいろいろな人が登場したけれど、
自分の住む世界の範囲内で、稼いでいる人が実在していると分かると、
なかなかどうして、いろいろとショックを感じた。
投資・トレードの成功例を目の当たりにしたという感慨深さもあるし、
自分の亀の歩のようなトレードに対して、
一点集中型の取引で一気に追い抜かれてしまったという悔しさもある。
上司が仮想通貨にハマったのは、
たしかビットコインが200万円の時だ。
ガチホして一時700万円。3.5倍だ。
あるいはアルトコインでも買い漁ったのだろうか。
今はインカムゲインもあるというから、
(自分は全く詳しくない)
とはいえ、どこかのタイミングで、適切な銘柄を、
適切な資産量でガチホしなければ、倍々ゲームには乗れないはずだから、
相当な胆力で取引していたに違いない。
これは1回2%の損でやけどを感じる自分にはできないことだ。
彼は、仮想通貨で運をしっかりつかんだともいえる。
運も実力のうちという。
彼は物事に熱中すると真剣になるので、
実力もあったと思う。
トレードの成果はどちらの要素か判別がつきにくいが、
どちらにせよ、手放さないようにするのが大事だ。
仮想通貨にブラックスワン(予想もつかない事象)が訪れた時、
どうか、彼がその資産を毀損しませんように。
本当に祈る。
今の仕事をやめ、やりたいことをやるのに、
心配する金銭的問題がないというのはいいことだ。
FIREの一歩手前でありながら、情熱を燃やせるという方向性。
ナシーム・ニコラス・タレブが著書でよく言う、
「F*** you money」(上司に汚い言葉を吐いて仕事をやめられる程度のお金)
という言葉がふと思い浮かんだ。
自分もつまるところ、そういうお金が欲しいのだ。
トレードをしていると、
「株辛い…」の気持ちに痛めつけられ、
つらい気持ちと共に見失いがちになる。
マイルールを破り、過ちのループに嵌ることがある。
リスクをとるとはどういうことか。
暗い気持ちでルール破りや、誤ったトレードを繰り返す事、その生活ではない。
追い風(相場に限らず発展的な事象)をつかんだり、
利益を出すことに真摯になること。
そう、上司の話を聞きつつ思った。