先日告知したように、
トレンドフォローの売買ルール検証結果について、
少しずつブログの記事にしていきたいと思います。
今回検証するルールは…
ドンチャンチャネルによるトレンドフォローです。
ドンチャンはトレンドフォローでは、始祖として挙げられる人物です。
テクニカル分析は多々ありますが、オカルトじみた迷信は多々存在します。
その中で、現在でも利益の出るテクニカル分析で、
メカニカルな売買シグナルを出す、
トレンドフォローは注目に値します。
彼の提唱したドンチャンチャネル、
そのトレンドフォローの売買ルールが以下の通りです。
売買ルール
買いルール
過去40日間の高値を上抜いたら買う。
買い決済ルール
過去20日の安値を下抜けたら決済する。
売りルール
過去40日間の安値を下抜いたら売る。
売り決済ルール
過去20日間の高値を上抜いたら決済する。
非常に単純な売買ルールです。
トレンドフォロー成功例を掲載します。
点線の左端で、売りエントリーし、
点線右側で決済です。
銘柄
今回の検証では、以下の24銘柄を利用します。
EURUSD
YENUSD
GBPUSD
米国債5年
米国債10年
米国債30年
S&P500
NASDAQ100
DOW
灯油
金
銀
銅
コーン
大豆
小麦
砂糖
コーヒー
綿花
生牛
豚
ココア
取引ロット
各銘柄のATR期間14日を用いて、
全資産の0.25%が1日に変動するlotを算出し、
各銘柄ごと1トレードのlotとしています。
初期資金
100万円
(本来であれば、これでトレンドフォローを行うには足りませんが、
今回はlotを小分けにすることで解決しています)
取引コスト
スプレッド、スリッページはかからないものとしてバックテストします。
検証期間
1990/1/1~2021/3/9
ただし、データ読み込み期間として、最初の営業日100日はトレードを行いません。
日付によっては、上場していない銘柄も存在します。
トレンドフォロー黄金時代の1990年代、
不遇とされながらも大きな利益の出た、リーマンショック・コロナ禍を含めています。
検証結果
Total P/L | 18419781 |
final funding: | 19419781 |
Total PF | 1.9739 |
Total Win[%] | 38.06556 |
CAGR[%] | 9.973047 |
Max Drawdown[%] | 33.98746 |
Sharpe ratio | 0.491744 |
Sortino ratio | 1.661224 |
Ulcer Performance Index | 0.666636 |
資金は19,419,781と20年で20倍となっています。
PF(profit factor)の高さ、勝率の低さ、ドローダウンの大きさは、
トレンドフォローの典型的な特徴です。
今後他の売買ルールと比較検討するため、
シャープレシオ、ソルチノレシオ、UPIを掲載しておきます
資産曲線
まとめ
資産曲線を観ていただければ分かるように、
過去から順調に資産を伸ばし、
現在のコロナ禍でも、大きな利益を出すような、
まだ通用するルールであることが分かります。
トレンドフォローの要は損小利大です。
そのためのテクニカル分析上のシグナルや、
lot/資金・リスク管理が背景にあることは、
裁量トレードやその他のトレードと比較検証するうえで、
とても有意義な洞察と基準線を設けてくれると思います。