Avocadoの投資・トレード日記

資金250万円からの投資・トレードの記録です。日々の成長を記録します。

Comming soon!
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小ロットで利益を伸ばす技術から考える分割売買と増し玉、オプション建玉操作

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株相場では、大相場ではなくとも、

それなりに長く続く上昇トレンドに出くわすことが、

頻繁にあります。

 

「大相場だ」と思い、初動で大きなポジションを持ったものの、

ノイズの値動きに翻弄されたり、ホールドする精神的負荷が大きく、

ちょっとの利益で利確し、あとの大部分の上昇の値動きを取り逃がす…

ということを経験した方は結構いるかもしれません。

 

この解決方法としては、小さなポジションで売買することです。

精神的負荷も小さく、損切幅も広く取れるため、

ノイズにやられにくく、利益も伸ばせます。

「ホールドしたら握りつぶす」というと気合が入りすぎていますが、

それくらいホールドすることが容易になるでしょう。

 

しかし、小さなポジションで利益を得られるのでしょうか。

ここではボラティリティの視点から少し考察してみたいと思います。

 

株価100円、年間変動率(=ボラティリティ)が20%の株があったとし、

長期の上昇が望めるため、ロングポジションを持ったとします。

 

最初のケースでは、思い切って10000株を買ったものの、

値動きに耐えきれず1週間でギブアップしたとします。

この時、期待リターンはどれくらいでしょうか。

年間変動率を1週間の変動に換算すると、

20*sqrt(7/365)≒2.77%となります。

(トレンドのため、本当はファットテールの値動きになることが多いですが、

今回は簡便のためこの計算式を使っています)

100*0.0277=27700円が、ボラティリティ的に望める利益となります。

 

次のケースでは、ポジションを1/4にして2500株買ったものとします、

順調にホールドして1か月は持てたとします。

この時の期待利益はどうでしょうか。

年間変動率を1か月の変動に換算すると、

20*sqrt(1/12)≒5.77%となります。

100*0.0577*2500=14425円が、ボラティリティ的に望める利益となります。

 

ポジションを1/4にしたものの、

最初のケースの半分程度は稼げていることが分かります。

 

さらに同じポジション量で4か月ホールドし、

長期上昇をすっかり利益に変えられたとします。

この時、4か月分換算の変動率は、

20*sqrt(4/12)≒11.55%となります。

期待利益は100*0.1155*2500=28875円となり、

最初のケースとほぼ同等か少し多く得られることが分かります。

 

ポジションのホールド期間が4倍になると、期待利益(と期待損失)は2倍になります。

もし、ポジションのホールド期間の長さを全く気にしないのであれば、

がっつりポジションを持たなくても、同等に稼げるのです。

 

「なんだ、稼げてもそれくらいか」と思う方もいるかもしれません。

最初のケースの大きなポジションでなんとか4か月ポジションを持てれば、

100*0.1155*10000=115500円になったのにという口惜しさは正直あります。

しかし、それが実現させるのが困難であるなら、それは皮算用です。

 

資金効率という面においても、期待利益を2倍にするのに時間が4倍かかるというのは

気になる点かもしれません。

ここを克服したスタイルというのが、

レバレッジをかけて短期売買をする、資金効率の良いデイトレなどになるでしょう。

ただ、そもそもの話は「長期の上昇をとれる売買ができるかどうか」なので、

これはスタイル選択の違いという話になります。

 

この小ロット戦略のメリットを存分に利用できるのは、

運用資金が大きくなった時です。

運用資金に対して小さいポジションではありますが、

ノイズにやられにくく、利益も伸ばせるようなトータルで勝てる売買を行え、

利益は運用資金の大きさに比例して、絶対値は大きくなります。

運用資金が小さい時よりも、安定運用が可能になるという要因の一つになります。

 

大ロットそれ自体がポジションを持つことが難しいのかというと、

そうではありません。

短期売買なら可能です。

長い時間ポジションを持つことが、精神的、

あるいはボラティリティ的に困難なのです。

 

ストップロスということを考えた場合、

含み損益は時間が経てば変動幅が大きくなります。

変動幅が大きくなれば、ストップロスに引っかかる確率は大きくなります。

つまり、大ロットは保有時間が経過するほど、

本質的に資金管理的上のストップロスに引っ掛かりやすくなるため、

長くポジションを持つことが難しいのです。

 

そう考えると、現物でも先物でもオプションの買いでも、

最初大ロットで資金効率よく、一定金額を稼ぎ、

利が乗るか、時間が経つか、節目で分割決済し、

ポジションを軽くしたところで、さらに利を伸ばすというのは

非常に理にかなった戦術です。

 

また、増し玉は、値動きのおいしいところだけロットを上げる技術です。

増し玉前は、それほど大きくないポジションのため、ホールドできるということです。

 

分割売買とツナギの技術を使って、

株のうねり取りを行うトレード上級者は、

ポジションの大小をうまく利用して、

リスクコントロールと、いざという時の大ポジション、

売り上がりによる無理のない利益の伸ばし方を行っています。

つまり、先ほどの大ポジションのケースと小ポジションのケースの

それぞれの特徴をシームレスに行き来して、

それぞれのメリットを享受しているのです。

 

オプションの裸買いでは、

大ロットで大相場をがっつり稼ぐという夢がある一方、

小ロットでリスク管理していれば損切りを全くしなくてもポジションをホールドできる

というメリットもあります。

ただ、大ロットで損切を全くしないということはありえないため、

両者を両立させるのはほぼ不可能です。

また、裸買いはデルタがガンマにより自動的に増し玉するというオプションの特性上、

利食いが非常に難しく、それを補うポジション操作技術として、

フリートレードや半玉利確などの実質的な売り上がり手段があります。

 

以上のように、建玉操作というのは、

「エントリーのマーケットタイミングを分散させ、エントリーを容易にする」という

基本的効果がありますが、

それ以上に、

「一連の売買プロセスでロット操作による利益の享受をしやすくする」という

効果があるのです。

売買技術として身につけることができれば、非常に強力な武器となるでしょう。

 

私も「大相場では大ロットだ」と思い込んで、

大きなポジションを持とうとしましたが、

エントリーやホールドができないことにずいぶん悩みました。

今回この記事を書いて、本質的に難しい部分があることを再確認しました。

オプション周りを中心に、

ポジション組み換えについては知識として勉強はしましたが、

実践はまだまだだと感じます。

売買技術を身につけ、

小ロットでもいいから「勝ち切る」ことを意識したいと思っています。