Avocadoの投資・トレード日記

小資金からの投資・トレードの記録です。日々の成長を記録します。土日定期更新、不定期でコラムを書きます。

Comming soon!
Comming soon!

オプションの期待値とエッジ、資産曲線について

↓ブログを観たら1日1回クリックしよう!↓
このブログを応援できます
ブログランキング・にほんブログ村へ
-----------------------------------------

 

オプションのトレードを本格化させてから、

「エッジ」について考えることが多くなりました。

 

エッジとはトレード上の優位性で、

優位性を利用して取引回数を重ねるごとに、

利益が出る方向に偏るものとされています。

エッジのある取引を数多くこなすことで、

確率と期待値が収束し、

トータルとしてプラスのパフォーマンスが出るとされています。

 

ただ、これについては若干修正を加えなければなりません。

カジノ、パチンコなどのギャンブルについては、

確率の収束と期待値を望んでも問題ありませんが、

トレードについては収束しません

なぜなら、市場はその背景が常に変化しているものであり、

同じ袋から玉を取り出す、単純な確率試行とは異なるものだからです。

ただし、バックテストなどで、

エッジがあるかどうか検証する作業は無意味ではありません。

「似たような過去のパターンを抽出すると、総じて利益になる」という

検証結果は、トレードのエッジを示唆するものになります。

 

また、一般的に原資産のロングやショートでのトレードを行う場合、

エッジのある取引を繰り返せば、利益が積み重なると思われていますが、

これは少し異なります。

取引結果となる資産曲線については、上振れや下振れが存在します。

トータルでは勝てる根拠で取引しているのに、

どうにも利益が出にくいことがあったり、

負け続けるということもあります。

しかし、金管理を適切に行っていれば、

エッジのある取引で破産することはありません

一時期負け続けても、破産することはないのです。

エッジのない取引では、資金管理を行っても、

スプレッドや売買手数料分負けるため、いつか破産します。

逆に考えると、

「破産しないための取引をするにはどうすればよいか」を突き詰めることは、

エッジのある取引を求めるための大変重要な問いとなります。

 

オプショントレードにおけるエッジとはどこにあるのでしょうか。

まず最初に思うのは、オプションのスプレッド戦略でしょう。

多様な限月と権利行使価格の買いと売りを組み合わせることで、

相場観に合わせたポジションになり、

有利なポジション取りになるのではないかと。

 

半分はそうかもしれません。しかし、半分については違います。

オプションのポジションは特にBSモデルでそうですが、

スプレッドの種類にかかわらず期待値は0です。エッジはありません。

もしエッジのない相場観を持って、オプション取引を繰り返すならば、

結果的には、取引コストで資産が減衰し、破産することになります。

 

単に割高のプットを売ることはエッジがないのでしょうか?

エッジというほど強固ではありませんが妙味は少しあります。

割高を売る故です。

SQ日保有の翌SQ日満期決済の場合、

平常時は微益が積み重なりますが、暴落による1発の大負けで、

その後の長い長いドローダウンを覚悟しなければなりません。

それでもドローダウンを脱せば、暴落が来ない限り利益が積み重なります。

つまり、暴落が頻繁に来ればドローダウンでやられてしまいますが、

そう頻繁には来ないのでその間に利益が積み重なるという、か細い妙味です。

 

オプションの場合、期待値による利益の他に勝ち逃げが存在します。

(その他のトレードにおいても、

破産確率のある大きなポジションで大勝ちするケースがあります)

暴落に備えて毎回コストを払って、屑オプションを買い、

暴落が起これば大勝ち、

そうではなく平常が長く続き、資金が尽きたら負け…ということです。

これも、エッジとしては定量化しにくい部分ですが、

オプショントレードの妙味としては維持されている部分です。

さっきのプット売りとは逆の立場です。

 

もっと強固なエッジはないのでしょうか。

例えば、ボラティリティの平均回帰性などはエッジになりうると思っています。

一旦ボラティリティが高騰し、市場が落ち着いていく過程には、

優位なポジションが存在すると思います。

また、ボラティリティそれ自体の大きくなったり小さくなったりすることによって、

オプションの売り買いのどちらが優位かは変わってくるでしょう。

 

オプションのスプレッド自体は先ほど述べたように、

期待値は存在しません。

しかし、スプレッドの組み換えにより、損益の出方をコントロールすることで、

期待値のある原資産の動きを抽出し、資産曲線に働きかけることができます。

シンプルなケースでは、トレンド発生時のオプションの買いがそれにあたります。

損失限定の「損小」、ガンマによる「利大」。

勝率はオプションの買いのため低い…となり、

トレンドフォロートレードの性質に似てきます。

そこにエッジを加え、望んだ利益を出せるようにオプションを取引していきます。

 

少し暴論を書いてみようかと思います。

破産さえしなければどう取引しても構わないということです。

プット売りを続けて、大きな一発をもらっても、

破産しなければ長いドローダウンとして処理できるということです。

この暴論が受け入れられないのは、

その資産曲線を受け入れられるほどメンタルを維持できないところ、

何十年単位で長い間取引を続けられないというところにあります。

私自身はとても耐えられません。

 

プット売りで一発大損する前に、

対応すればいいじゃないかという意見があります。

オプションを買い戻す。先物でヘッジする。

プットを多めに買って、むしろ下落で利益が出るようにする…

という対応です。

これはオプションの「資産曲線のコントロール」に他なりません。

ポジションを変えることで、

損失を事実上確定することで勝率を下げて、大損の確率を減らし、

組み換え次第では利益側の平均利益を底上げするということを行っています。

そこでは、やはりエッジのあるなしが問題になります。

エッジのない取引を繰り返すことは、

資産曲線をコントロールして出る損失を減らしても、

破産へつながる損を積み重ねることにつながります。

 

1人ができるオプショントレード回数は無限ではありません、

むしろ少ないトレードタイプだと思います。

そう考えると幻の期待値の収束を待つ必要はありません。

ただし、破産をまぬかれるようにエッジのある取引を続けていくか、

どうもできない状況では、取引コストを支払ってやり過ごすということが、

オプショントレードには必要とされると思います。

 

個人的には、オプションの売りで月利年利を狙うよりは

オプションの買いによる爆益を夢見るほうです。

テールリスクによる資産曲線の上振れ・勝ち逃げを取りに行ければと

取引スタイルを考えています。

 

また、新たなエッジが見つかり次第、記事にまとめてみようかと思います。