最近、「資金流入・資金流出」について考えをめぐらすことが多くなりました。
ファンダメンタル分析の中でも、
大きく優位性が担保されている要素ではないでしょうか。
東証の売買代金の6~7割が外国人投資家で占められているという事実があります。
株価指数や特定のけん引する株銘柄をはじめ、
モメンタムを持って一気に価格が上昇します。
一方で、現在の中国景気の悪化に起因する中国株の低迷は、
数多くの機関の国外への資金流出が大きな要因となっています。
その流れがある限り、中国株はいきなりV字回復するものではありません。
投機的な資金流入もあります。
日米金利差、日本の金融緩和継続、マイナス金利解除の思惑による、
ドル円の上昇は投機的なポジションも一役買っています。
これらの資金流入・資金流出をいち早く察知し、
モメンタムに乗ることができれば、大きく稼ぐことができそうです。
しかし、そのようなことはできるのでしょうか。
数か月に1回のペースで、市況の大きな変化は訪れます。
例えば、各中央銀行の政策会合はそのきっかけとなります。
そのきっかけに対して、どのアセットやセクター、
株が反応したかについて敏感でいることは重要です。
始めの動きはトレンドになっていないため、
ポジションを持つのは非常に懐疑的なところからになります。
しかし、最も賢い投資家・投機家(スマートマネー)が
価格変動に残した軌跡を確認することは、
非常に優位性のあるものとなります。
この段階で、自分も資金を割くことができれば、大きく稼ぐことができるでしょう。
資金流入はモメンタム・トレンドを持つため、
「二匹目のどじょう」までは得ることができそうです。
このように資金流出入についていくトレード心理の共通点としては、
初動で「このポジションを持ってもよいかどうか」という
不安な気持ちにさせられます。
動きがあってからは、
「さすがにここまでは来ないだろう」という逆張り心理を
持たせられます。
(損切を決めず逆張りすると大損します)
しかし、資金流入は予想を超えた大きさで起きがちです。
単純なファンダメンタル分析に、資金の流れの発想を取り入れると、
投資・トレードの成果が飛躍的に向上するかもしれません。
単純に「金利が上がれば株が下がる」という文言を妄信するのではなく、
「金利が上がった状況で、どこに資金が出入りしやすいか」という発想
をしやすくなるためです。
投資・トレードでは、市場参加者の心理をメタ認知し、
読み解くことは非常に優位性があります。
最も賢く流れるお金(スマートマネー)の存在は、書籍でよく話題にされます。
それは単純にチャート上のものや、
「人に知られずに買い集める闇の機関投資家」というわけではありません。
今後の市況を決定づける、ファンダメンタルの大きな要素なのです。