Avocadoの投資・トレード日記

資金250万円からの投資・トレードの記録です。日々の成長を記録します。

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投資・トレードにおけるメンタルと損益の因果関係

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投資・トレードではメンタルが大事とよく言われます。

メンタルが安定することで、不合理な行動を控えることができ、

収支が安定・改善するからです。

 

メンタルには2つの面が存在します。

  1. 冷静さや精神修練のような、禅的な心的状態
  2. 損益に関わるような行動を起こしてしまう心的要因

今回は2番を話題に取り上げたいと思います。

 

因果という言葉があります。

「これがあるからこれが必然的に起こる」という意味です。

投資・トレードのメンタルでは、

「こういう心理状態だからこういう損益が発生する」という

因果関係が発生します。

 

この記事では、心理状態と発生損益を直接的に結びつけています。

「心理状態が即損益に反映するのか」という反論はあるかと思います。

しかし、不合理な心理状態に即した行動をとれば、

確率的に損するような結果を招くことは思ったより直接的に存在します。

 

よく言われるのはプロスペクト理論でしょう。

確実な利益を取ろうとし、

不確実でも損がチャラになる可能性に賭ける、

人間の不合理なバイアスです。

 

プロスペクト理論を理解し、

合理的な行動をとることで、損益を改善することができる」

と結論付けてもいいのですが、

ここでは、プロスペクト理論の面からではなく、

損益の出方から考えてみましょう。

 

値動きは、ランダムウォークし、対数正規分布を取ると仮定します。

取引にエッジは存在せず、無限回試行すれば、期待値0になるとします。

すると、利益の出方(平均利益・平均損失・勝率)は、

エントリーポイントからの利益確定ライン、損切りラインの幅に規定されます。

利益確定ラインをエントリーポイントに近づければ、勝率は上がり、

損切りラインをエントリーポイントに近づければ勝率は下がります。

 

「確実な利益」を取ろうとするバイアスは、

2種類に分けることができます。

  1. エントリー時損切り・利益確定ラインを明確にした取引
  2. 塩漬けにした取引が利益になった場合のやれやれ利益確定

1番目の「エントリー時損切り・利益確定ラインを明確にした取引」は、

定義通り、損切りと利益確定ラインの幅に応じた、

勝率、平均利益、平均損失となります。

 

トレンドフォローの場合は損切り:利益確定の幅が1:2~無限大とすると

勝率は30%~40%と低めになります。

損切り:利益確定の幅が1:1の場合で、勝率50%。

スキャルピングなどの場合、損切り:利益確定の幅が1:0.2~0.8で勝率60%-90%

となります。

 

エッジというのは、この基本的な損益の出方をベースにしつつ、

確率的に、トータルでプラスの損益を出すことです。

トレンドフォローの場合は勝率の向上はあまり期待できず、

利益確定を引き延ばすことで、当たり1発の利益を大きくすることでプラスを

目指します。

幅1:1の場合は、幅は固定なため、勝率を上げることで、プラスを引き出します。

スキャルピングの場合は、スタイルによりますが、

試行回数を多くすることで、内在する期待値を確率的にプラスに収束させます。

 

メンタルの介在する余地は「エッジ」にあります。

メンタルが整っていれば、

悪くてエッジのないところ、よくてエッジのあるところで

取引ができ、規定された損益の出方の中で、

トータルプラスを出すことができるのです。

(そのためには、エッジのあるところを知っている前提条件があります。)

 

メンタル状態が悪かったり、不合理な行動をとってしまうと

エッジが無かったり、取引すると損するところで取引してしまったりして、

突っ込み買いやFOMO(とり残される恐怖)取引をしてしまうことになり、

トータルで損となります。

 

2番目の「塩漬けにした取引が利益になった場合のやれやれ利益確定」取引について

ですが、

塩漬け銘柄がトントンとなって利益確定することは、

損切りラインを定めず、利益確定ラインを0近くに置く行為となります。

損切りラインの幅を無限大にしているため勝率は劇的に上がりますが、

利益確定ラインの幅は0に近いため、

いわゆる「コツコツドカン」の損益の出方となります。

エッジの面では、数多くの人が経験しているように、

これはエッジがなく、よくてトントン。

または、マイナスの期待値が大きく、損ばかりが出ることになるのです。

レバレッジがかかっている場合、損切り幅を無限大にすると言うことは、

破産の可能性を許容することになります。

ロスカットラインが実質的な損切り幅であり、

また、破産の可能性があるほどの損失・損切り幅を取ってしまうため、

市場に参加し続けることが難しくなってしまうのです。

 

最後にナンピンも考えてみます。

(ここでは1回エントリーし、その後同じロットをナンピンする例を考えます)

ナンピンした時点でそれは敗戦処理ですから、

基本的な撤退(利益確定)ラインは、

最初エントリーした価格とナンピンした価格の中間以上となります。

ナンピンは勝率を上げるとは言われますが、

ナンピンした時点の損切り幅をどうするかによって勝率が変わることは、

あまり議論されないように感じます。

 

ナンピンして損切り幅を大きく取れば、勝率は上がります。

(例えば、ナンピンした時点での利益確定幅1:損切り幅2)

しかし、ロットを上げ、さらに損切り幅を広げていることは、

損失が出た時に非常に大きくなることを示しています。

その損失が資金管理上破産可能性が存在すると、

そのナンピンはよく言われるようなとても悪い取引となってしまうのです。

 

そこで、エントリーした時にナンピン込みの損切りラインを決めておき、

損切りライン直前でナンピンするというテクニックがあります。

そうすることで、利益確定・撤退ラインを引き下げつつ、

損切りラインを変えないことができます。

すると、勝率は通常のナンピンより低くなりますが、

ナンピンしないよりは高くなり、

損失はそれほど大きくならずに済みます。

 

以上のように、

損益の出方は、損切りライン、利益確定ライン、エッジによって規定されます。

メンタルは、それらの各要素の決定に因果関係的に大きく関わり、

損益の出方を大きく決めています。

メンタルと言えば、冷静さや精神修練的な意味合いで使われることが多く、

あいまいに捉えられることが多くありますが、

実際はより直接的であり、メンタルと損益の出方の理解を深める必要があります。