投資・トレードでは「見逃し三振がない」と言われています。
余計な球には手を出さず、絶好球のみを見極めて打つことで、
きわめて成績のいい結果へとつながることができます。
しかし、投資・トレードをするうえで誰もがかかりやすい病気があります。
「ポジポジ病」です。
ポジション=ポジを何かきっかけがあれば持ちたくなり、
その気持ちをコントロールできず、結局ポジションを持ってしまう。
余計な取引が増えることになり、結果も振るわなくなります。
ポジポジ病を何とかしようとしても困難な理由はいくつかあります。
取引の高い中毒性。
機会についてルール化されていない結果、むやみやたらに手が出る状態。
何も取引機会がない状態に、我慢できない状態。
・・・・などです。
ポジポジ病が完治したということはあまり聞きませんが、
上手いトレーダーはポジションの持ち方を、
自分のコントロール下に置いていることは間違いありません。
冗談めかして「ポジポジ病になった」と言うことがありますが、
それは、トレードをコントロールする必要があるということなのです。
自分の場合、余計なポジションを持つことは少ないですが、
取引機会がない時は、とても落ち着かなくなります。
「何か一つポジションを持っていて、
その損益が上がったり下がったりしていればいいのに…」
と思うことがあります。
これはQOLの観点からもあまりよくありません。
何もないのであれば、有効に時間を利用するのが、よりよい過ごし方かと思います。
個別株の取引も考えているので、決算を読むのに時間を割くという手もありますが、
何かしっくりきません。
相場関係で空いた時間を、また相場関係で埋めるというのは、
投資・トレードの中毒性に支配されているような気もするからです。
決算読みに時間を割くことは必須ですが、
何かしら自分に軸を持ったうえで、取り組む必要があるのではと考えます。
再記しますが、
おそらくポジポジ病解消のコアとなるのは
「取引・トレードをコントロール下に置いているか」ということだと思います。
相場や取引行為に振り回されず、
離れようと思えば自分は離れられるというブレのなさ。
そういうものが必要なのではと思うのです。
取引・トレードでは振り回されることが多くあります。
それに対して、必要とされる技術やメンタルコントロールは多数あります。
そのような振れ幅の大きな環境で、ブレのなさを獲得するのは困難が伴います。
しかし、トレードをするごとに冷静な取引を増やすことができるように、
取引・トレードで自分のコントロール下における範囲というものは、
徐々に増やすことができます。
「ブレのなさ」というのは言葉の定義通り、
「振れ幅の少ないプロセス・結果を積み重ねること」そのものです。
取引結果は不確実で損益はある程度振れますが、
それはリスクをコントロールした結果であるかどうか。
メンタルコントロールした結果であるかどうか。
ルール化、言語化を行い、プロセスをコントロールした結果であるかどうか。
これらのチェックを日々の取引で行い積み重ね、自分を律することで、
結果的にポジポジ病を解消することができるのではと考えています。